村上有紀(ひらく設計室)の作品01 土間に集うセカンドライフを楽しむ家

美術館近くのバス通りに面する平屋の住まいです。LDKにつづく家の中心に、外と内をつなぐ土間を設けた住まいは、友達や近所の人がふらりと立ち寄り、おしゃべりを楽しめる空間。暮らしをひらき、人と人を自然につなぐ家です。
住まい手は、60代のご夫婦で、ライフステージが変わるご主人の定年退職のタイミングでの家づくり。ご夫婦はその時を楽しみに、数年かけての情報収集からスタートしました。この準備期間に暮らしのモノとコトを見直したり、住まいに関する勉強をしたり。その「暮らしの設計期間」があったからこそ、要望の優先度を明確にでき、予算をメリハリをつけて活用することができました。LDKにつづく畳の間は、日常は家事スペースとして、独立した子供たちが止まる宿として、孫たちの昼寝や遊び場として使われています。
世代を超えて住み継ぐ家として、ご夫婦のオープンな人柄がプランにも表れたのびやかな住まいとなりました。

規模・構造 木造3階建て / 延床面積 161.34m2 (48.80坪) / 建設地 福島県福島市