紅葉が美しく散歩するには楽しい季節になりました。

日々の設計の仕事が全て自分の中にある発想だけで出来上がっている、ということはなく、新旧様々な建物を見学することで様々なヒントを得て、自分の設計に活かすことも少なくありません。勉強のためでもありますが、純粋に楽しみとしての見学でもあります。

先日、葉山にある「加地邸」を見学しました。フランク・ロイド・ライトの弟子の遠藤新が設計した住宅です。1928年に建てられ、登録有形文化財にも登録されています。ドラマのロケ地にも使われているのでご存知の方も少なくないと思います。10年ほど前にも見学したことがあるのですが、その時は次のオーナーを探しているタイミングで、建物自体は老朽化が目立つような状態でしたが、現在はその後にオーナーになった会社が宿泊施設として運営しており、修繕を重ねて綺麗な状態になっていました。基本的には元々の意匠をそのまま残し、劣化した部分をできるだけ元々と同じ材料で修繕するという方針で維持管理されています。ガラスも割れてしまったもの以外は当初からのガラスとのことでしたが、ガラスが今のものより柔らかいので、普通に拭いてしまうと砂等で傷ができてしまうので、専門業者の方に拭いて頂いているとか・・・。維持することも大変です。

地下の浴室だけは新たに設けられていて、とてもラグジュアリーな空間でした。
以前見学した時にも感心したことが、建物の換気のことをよく考えていて、屋根頭頂部に換気口がたくさんあったり(半分は意匠上のダミーだとか)、居室にも換気用の小窓があったり。丘の上からの眺めを生かした空間構成であり、床レベルも様々で、暮らすことを楽しむための家でした。
基本的には宿泊施設として運営されていますが、宿泊予約がない時は予約見学(有料)することもできます。

加地邸の前にもう1件見学しましたが、そのことはまたの機会に。