温度は例えば、高いところから低いところへと移動しますが、
熱の移動には、

「対流」  「熱伝導」  「輻射熱」

の三要素がありがあります。


建物に関係する熱の移動の割合は

「対流=25%」 「熱伝導=5%」 「輻射熱=75%」

となっています。


それでは三要素を掘り下げてみましょう。

対流とは?

空気(粒子)を伴う熱の移動の事であり、エアコンやファンヒーターのように、今までの空調の殆どはこの対流に頼ってきたと言えます。

<利点>

比較的容易に広範囲の空気に影響を与える事が可能。

<欠点>

満遍なく対流させることが意外と難しいので、寒暖の差が生じやすい事。

熱伝導とは?

空気や水のような粒子の移動を伴わずに熱が移動することであり、熱だけが動くことを熱伝導と言います。

例えば、金属製のスプーンを握っているとスプーン自体が人の熱を吸収して温かくなります。アンカやカイロとか床暖房などが該当します。

人が生活していて常に接触している箇所は床ですが、床の表面温度が18℃を超えると温かいと感じ、18℃以下だと冷たいと感じるため、冬場は床面を18℃以上に保つ事は体感温度的に有効とされます。

そして、

輻射とは?

体感温度で最も重要にもかかわらず理解しにくいのが輻射ですが、輻射は遠赤外線による自然の熱移動の原理です。

冬の寒い日の日向ぼっこや焚き火、 真夏のトンネルや洞窟内のひんやり感は、空気の温度を超えてた 熱の移動(輻射)によるものです。

輻射熱が理解しにくいのは、単純に数値化ができないことが挙げられます。
例えば、湿度ならば10%下がれば体感温度が1℃下がる)のような指標がありますが…

輻射熱を使用した身近なものとしては、石焼き芋を焼く時の遠赤外線や、電子レンジ電磁波で加熱する仕組みなどがありますが、熱線と言われる電磁波が物体にあたることで、熱に変換する現象の事を輻射と言います。

電子レンジを作動させると、本体の内部は熱くなりませんが、温めたいものは温かくなります。オーブンのような対流には頼っていないためです。

輻射熱は熱源から1.5m~2mほどの物体に影響を及ぼすといわれていますため、床暖房は先の熱伝導のみならず、輻射熱も全身に与えている事によってより温かさを感じることができます。

熱の移動の三要素のなかでも触れましたが、建物に関する熱の移動の75%はこの輻射熱によるものです。

輻射を扱うことの、

<利点>

最も体感温度を司る要素であり風が生じず快適であること。

<欠点>

設備が大がかりになり費用が嵩む事。

対流式に対してメンテナンスが難しい事。

(液体の循環方式か電磁式が殆ど)

次回は輻射をとりいれた具体的な冷暖房システムを紹介したいと思います。